これを読んでいらっしゃるあなたは、ニュージーランドに現在いらっしゃるか、それとも、これからいらしゃるのかもしれません。ニュージーランドは素敵な国です。こちらにいらっしゃる間に、存分楽しんでいただく事を願っています。
いつもは元気な方であっても、いつどこで病気になるかわかりませんし、どの様な事故にあうかもわかりません。また、持病を持って、ニュージーランドにいらっしゃる方は、その分ご心配があるかと思います。
みなさんがニュージーランドにいらっしゃる間に、私のサービスを含めニュージーランドで医療サービスが必要とならない事を願っています。
ただ万が一必要になった時のために、少し知識があるに越したことはありません。
私のもう一つのウェブサイト『ニュージーランドで医師として考えること』にニュージーランドの医療について多くの情報を載せてありますので、まずはそちらを参照していただけるとありがたいです。
こちらに、2022年現在のニュージーランド医療の現状をまとめておきます。
- 永住権、または2年以上のワークビザを持つ人、その家族はニュージーランドの公立の医療が受けられます。
- 基本的に、どの様な健康の問題もジェネラルプラクティショナー(GP) にかかります。ほとんどのGPクリニックは登録患者しか診ませんが、そうでなくても診てもらえるクリニックはありますので、そのクリニックに問い合わせてください。街中の救急クリニックは登録不要です。
- 上記のビザを持つ人は、公立病院での医療費などはすべて無料です。
- 上記のビザを持つ人もGPクリニックでは、ある程度の医療費を払います(患者さんの年齢やそのクリニックによります)。
- ニュージーランドの医療の質自体は、日本に劣るとは思いません。
- ただ、ニュージーランドの医療は待ち時間が非常に長いです。GPの予約が取れるまでに数日かかることはよくあります。公立病院での診療や手術などの待ち時間は、数ヶ月以上が普通です。プライベートの専門医や病院の待ち時間はそれよりかなり短いですが、日本の様に即日や1−2日以内に検査や手術がされることは、ニュージーランドでは緊急でない限り稀です。
- 以上の理由より、経済的な余裕があれば、私個人的にはみなさんに医療保険に入ることをお勧めします。(あくまでも私個人の意見です。)永住権や2年以上のワークビザがある方でも、プライベートの医療システムを使うことができれば、待ち時間が格段に短くなります。
ニュージーランドでは、日本で常識だと思っている事が通用しない事がよくあります。どちらのシステムにも一長一短あるので、ニュージーランドのシステムをよく知って、うまく活用してください。